裁判はお金と時間がかかる?  (少額訴訟制度とは)
 

いままでに、「裁判にはお金と時間がかかるし、面倒だ。」と考えて断念してしまった経験はありませんか?
少額訴訟とは、30万円以下の金銭を巡る紛争をその請求額に見合った「費用」「時間」「労力」で解決できる手続きです。この制度は、市民間のトラブルを裁判所に委ね、法律に基づいて自分の権利を実現するために平成10年1月1日施行の新民事訴訟法により創設されました。
果たしてどのような制度なのでしょうか?

1.少額訴訟制度が創設された背景
2.少額訴訟制度の特徴
3.少額訴訟手続きの流れ
4.不動産と少額訴訟制度の活用例


◆1.少額訴訟制度が創設された背景
わが国の場合、『裁判』というと「お金がかかる・時間がかかる・手間がかかる」というイメージが強く、よほどのことがない限り「裁判しよう」ということにはなりません。また、訴訟の対象となる金額も少額であればあるほど裁判費用の方が高くつき、結果「泣き寝入り」することも多かったようです。そこで、一定の訴訟については「手間と費用をかけず、より短期間に」裁判が可能となるよう少額訴訟制度が創設されました。

◆2.少額訴訟制度の特徴
1) 30万円以下の金銭の支払請求に限って利用できます。
2) 原則として1回の裁判期日で審理(当事者双方の言い分を聴いたり、証人を調べたりすること)を終え、 直ちに判決が言い渡されます。
3) 証拠書類や証人は、裁判期日の当日調べられることができるものに限られます。(たとえば、契約書、領収書、借用書、写真など。また証人は当日、法廷に立てることが原則です。したがって相手方が行方不明の時などは利用できません。)
4) 判決に対しては控訴はできません。ただし、不服がある場合のみ同じ裁判所へ異議の申し立てができます。
5) 同一の裁判所を利用できる回数が年に10回に制限されています。


◆3.少額訴訟手続きの流れ



●参考(自分で少額訴訟を行う場合の費用)

請求金額

申立手数料(印紙代)
5万円まで 500円
10万円まで 1,000円
20万円まで 2,000円
30万円まで 3,000円
郵便切手代 約4,000円

※上記の費用は勝訴すれば被告の負担とすることができます

◆4.不動産と少額訴訟制度の活用例


このように簡易、迅速な少額訴訟制度が出来たことにより、裁判がより身近になってきました。
しかし、何でも「すぐ裁判」というのではなく、まずは相手と話し合いの場を持ち、一度は専門家のアドバイスを受け、その上で訴訟という手続きが望ましいのではないでしょうか?