マンション管理が変わる?!
(マンション管理の適正化の推進に関する法律とは)
 

住環境の変化にともない、マンションのストックが増加してきています。マンションは、共同生活に対する意識の希薄さ、区分所有者間の意思決定の難しさなど建物を維持管理していく上で多くの問題を抱えています。特に今後は老朽化マンションの修繕や建替えの問題も増えてきます。このような状況を鑑み、マンションの適切な管理を促し、良好な住環境の確保を目的とした「マンション管理の適正化の推進に関する法律」が施行されました。今後のマンション管理・運営にどのような影響を与えるのでしょうか?

1.この法律ができた背景
2.マンション管理の適正化の推進に関する法律のポイント
  1)マンション管理士の創設
  2)マンション管理業者の登録を義務付け
  3)マンション管理適正化指針の策定
3.今後のマンション管理・運営イメージ


◆1.この法律ができた背景
●現状

マンションのストック戸数の増大・・・・・・約406万戸(約1,100万人:平成13年末現在)

●問題点
  1.マンションの住まい方の理解不足
2.管理組合活動の停滞
3.マンションに関する相談体制の未整備
4.長期修繕計画の未整備
5.修繕積立金の不足
6.区分所有者に対する管理委託契約締結に際しての重要事項の説明不足
など



トラブルの増加・資産価値の減少・スラム化

◆2.マンション管理の適正化の推進に関する法律のポイント
1)マンション管理士の創設
マンション管理士という新たな国家資格が創設されました。マンション管理士は管理組合や区分所有者の相談に応じ、マンション管理組合の運営や管理について助言指導を行う専門家です。平成13年に第1回目の試験が実施されました。

◇参考<マンション管理士試験の出題範囲予想>*国土交通省資料より

1.マンションの管理に関する法令及び実務に関すること 建物の区分所有等に関する法律、被災区分所有建物の再建等に関する特別措置法、民法(取引、契約等マンション管理に関するもの)、不動産登記法、中高層共同住宅標準管理規約、中高層共同住宅標準管理委託契約、マンションの管理に関するその他の法律(建築基準法、都市計画法、消防法、住宅の品質確保の促進等に関する法律等) 等
2.管理組合の運営の円滑化に関すること 管理組合の組織と運営(集会の運営等)、管理組合の業務と役割(役員、理事会の役割等)、管理組合の苦情対応と対策、管理組合の訴訟と裁判判例、管理組合の会計 等
3.マンションの建物及び附属施設の形質及び構造に関すること マンションの構造・設備、長期修繕計画、建物設備の診断、大規模修繕 等
4.マンションの管理の適正化の推進に関する法律に関すること マンションの管理の適正化の推進に関する法律、マンション管理適正化指針 等

2)マンション管理業者の登録を義務付け
マンション管理業者は国土交通省の「マンション管理業者登録簿」への登録が義務付けられました。つまり、登録を受けていない会社はマンション管理業ができないこととなります。また「管理業務主任者」という新たな国家資格を設け、事務所ごとに有資格者を配置することが義務付けられました。

◇参考<管理業務主任者試験の出題範囲予想>*社団法人高層住宅管理業協会より

1.管理事務の委託契約に関すること
2.管理組合の会計の収入及び支出、並びに出納に関すること
3.建物及び附属施設の維持又は修繕に関する企画又は実施の調整に関すること
4.マンションの管理の適正化の推進に関する法律に関すること
5.前各号に掲げるもののほか、管理事務の実施に関すること
また、マンション管理業者が適正な管理を行うため、次のような業務規則を設けました。

1. 管理組合に対し、管理受託契約を締結する前に、管理事務の内容、費用等の重要事項について説明すること
2. 修繕積立金等の預金口座名義を管理組合理事長名義とするなど、整然と管理する方法により管理業者の財産と分別して管理すること
3. 情報開示の一環として、事務所ごとに財務諸表等を備え置き、関係者の求めに応じ閲覧させること

3)マンション管理適正化指針の策定
国土交通省は今後、所有者、管理者ともに、つねにこの指針を念頭にしてマンションの維持管理が適正に行われるよう、マンション管理のあるべき姿のアウトラインを定め、公表しました。また、地方公共団体は管理組合等の求めに応じ、必要な情報および資料の提供に努めなければならないことになりました。

◆3.今後のマンション管理・運営イメージ