連載10 Vol.3
 土地の一部を売る場合のリスク

土地の一部を売却する場合、すなわち土地の一部を切り取って売却する場合、売主にリスクがともないます。果たしてどのようなリスクがともなうのでしょうか?


◆1.土地の一部を売るには
土地の一部を売却する場合、独立した別の土地に分ける必要があります。これを分筆といいます。分筆をするためにはまず第一に測量をして、土地に接している人全員から境界について異議のない旨の確認をとり、分筆するもととなる不動産の財産を確定しなければなりません。
分筆のもととなる土地の財産が確定してはじめて土地が分筆可能となります。この場合、分筆した土地には独立した土地として新たに地番が付せられます。



すなわち、原則は隣地の地主が境界確認に協力し、境界に異議のない旨の書面がもらえなければ、土地を分筆することができません。このように自分の土地だからといって自分の意思で土地を簡単に分けられるものではないのです。

◆2.土地が分筆できなかったら
万が一、隣接の土地所有者から協力が得られず土地を分けることができなかった場合には、土地を引き渡す(売却する・所有権を移転する)ことができなくなります。そのため当然約束違反、債務不履行となり、買主から違約金や損害賠償を請求される可能性があります。


◆3.契約書には特約を
このように、土地を分筆するには隣接の土地所有者など、相手がある問題であるため、自分の都合だけではどうにも出来ません。したがって、土地を分筆して売買する場合、契約書には「万が一、土地が分筆できなかった場合は契約を白紙にしましょう」あるいは時間をかけると隣地の協力が得られそうな場合は「引渡しの日を延長しましょう」という条件を入れることで、売主は違約金や損害賠償などのトラブルを回避することが可能となります。