連載4 Vol.6
 定期借地権付住宅の特徴2

今回は定期借地権付住宅の財産価値と自由度についてお話します。

◆1.定期借地権付住宅の財産価値
定期借地権付住宅の財産価値は借地権付住宅(更新可能なもの)同様、建物の価格と土地を借りる権利の価格で構成されています。
また、所有権の一戸建て住宅に比べ、土地を購入しない分、財産価値は低くなります。

●定期借地権付住宅と借地権付住宅の財産価値比較イメージ



更新可能な借地権付住宅の場合、契約違反をしない限りは「半永久的に居住可能」なため、財産価値は常に所有権の60〜70%ありますが、定期借地権の場合は、契約期間が満了したら確実に返還しなければならないので、当初、所有権の60%程度ある財産価値は、期間の経過とともに減少し、契約期間満了と同時にゼロになります。

◆2.自由度
定期借地権付住宅を利用、変更(増改築)、処分(売却)する場合、どこまで自由なのでしょうか。

1)自由にできる範囲

契約している土地の範囲内は自由に使用することが可能です。


2)用 途

原則は自由です。しかし賃貸借契約の内容によって建物の用途が定められている場合は、その用途に従わなければなりません。
例えば居住用の建物から事業用の建物などに用途を変更する場合は、原則、地主の承諾が必要となります。

3)増改築

原則は自由です。しかし、地主への通知や承諾が必要な場合もあります。(契約内容によります)

4)建替え

原則は自由です。しかし、地主への通知や承諾が必要な場合もあります。(契約内容によります)

5)貸すことについて

原則は自由です。しかし、契約書によって使用用途が「住居」などのように決められている場合は地主へ通知あるいは承諾を得たほうが望ましいでしょう。
また、借りている権利そのものを他人に又貸しする場合は地主への通知、承諾が必要です。

6)売却について

原則、地主への通知や承諾が必要です。
このように定期借地権付住宅は「契約期間が満了したら地主に返還する」のが大前提なので、契約期間中は基本的に使用用途、増改築、譲渡、建替えすべて自由です。
形式的に地主への通知、承諾が必要となる場合がありますが、更新可能な借地権とは異なり、承諾の代わりに「承諾料などの金銭」を要求されることはあまりないようです。(契約内容によります)

◆3.定期借地権付住宅とライフプラン
定期借地権付住宅は平成4年の法改正により新たに創設された借地権ですが、所有権の住宅に比べ、土地を購入しない分、価格が安く設定されるため、供給されると即日完売するケースが多いようです。

●所有権と定期借地権の価格比較イメージ

条件:土地面積・建物規模・グレード・場所ともに同じとする

全く同一場所、同一条件だった場合、所有権に比べ、定期借地権付住宅の価格は安くなります。
当然、外見的には所有権も定期借地権も判別できません。