連載4 Vol.5
 定期借地権付住宅の特徴1

今回は「定期借地権付住宅の特徴」についてお話します。
一戸建住宅や、更新可能な借地権付住宅とは、どのような違いがあるのでしょうか?

◆1.定期借地権付住宅とは?
定期借地権付住宅とは借地契約期間の満了とともに、原則、更地にして土地所有者に返還しなければならない借地権です。これは平成4年の借地借家法改正により新たに制定された借地権です。

<定期借地権付住宅と借地権付住宅の権利比較>



◆2.定期借地権付住宅の種類
定期借地権の種類は3つあります。いずれも一定の要件を満たさなければ定期借地権にはならず、要件を満たしていない場合は、従来の更新可能な借地権となります。

●定期借地権の種類とポイント

契約期間を50年以上とし、契約の更新は認めない。契約満了時に建物を解体し、更地にて土地所有者に返還する。契約は書面による。
契約期間を30年以上とし、期間経過後、地主が借地人の建物を時価で買い取ることにより借地契約が終了する。書面は不要。
契約期間を10年以上、20年以下とし、契約の更新は認めない。
契約満了時に建物を解体し、更地にして土地所有者に返還する。
建物の用途は専ら「事業用の建物」に限る。契約は公正証書による。

上記のように、定期借地権は3種類ありますが、今回は住宅用の定期借地権のなかで最も利用されている「一般定期借地権」について説明します。

◆3.居住期間
定期借地権は「更新」が一切認められませんので、契約期間が満了したら、そこで契約終了です。したがってあらかじめ契約書にて約束した50年以上の期間が終了すると、そこには居住することはできません。

◆建物が古くなったらどうする?

更新可能な借地権(旧法による借地権)は、建物が古くなって建替えをする場合、地主の承諾を得ることにより建替えが可能でしたが、定期借地権の場合はどうなのでしょうか?



このように定期借地権は、契約期間が満了したら“更地にして返還する”ことが条件です。
したがって、期間満了時に更地にて返還しさえすれば、仮に契約途中であっても建物の建替えは自由にできます。
しかし、定期借地権自体が平成4年にできた新制度であり、実績・実例が少ないため、これはあくまで理論上の話です。今後どのようになるのか注目すべきところです。