連載1 Vol.2
 不動産流通の仕組み

住宅情報誌や不動産会社で紹介されている物件情報は、どのような経路で消費者まで届いているかご存知ですか?
今回は、物件情報の流通過程についてご説明します。

◆1.不動産会社の種類
物件情報の流通経路を知るためには不動産会社の業態を知っておく必要があります。不動産会社の業態は大きく次の3つに分けられます。
また、会社によっては下記の業務を兼ねている場合もあり、いずれの業態でも「宅地建物取引業者」としての免許が必要です。

・土地を買い、造成し、利益をのせて住宅地として販売します。
・土地を買い、新築住宅(マンション・一戸建て)を建設し、利益をのせて販売します。
・中古住宅(マンション・一戸建て)を買取り、販売(転売)します。
・不動産の所有者(売主)と買主の仲介的役割をします。
・仲介料(手数料)を利益とし、自ら不動産を仕入れたり、買取ったりはしません。

◆2.物件流通の基本的な流れ
(1)売主(分譲・買取り会社)が直接販売するケース

販売能力のある分譲・買取り会社は、直接、買主を見つけることも可能です。
しかし、それは現実的になかなか困難なので、多くの売主は、買主を探す専門会社(不動産流通会社)に物件の販売を依頼します。


*契約した場合あなたに手数料は発生しません。


(2)不動産流通会社・1社を経由するケース

分譲・買取り会社が流通会社に依頼し、販売します。流通会社は販売専門の窓口を設けたり、スタッフを擁しており、顧客情報を豊富にもっています。しかし、1社のみの販売窓口では、買主を見つける機会は限られています。



この場合の手数料の流れは以下のようになります。

この場合、いずれの取引態様においても「流通会社」は一つの取引で売買価格の3.15%プラス6.3万円×2を限度として報酬を頂くことが可能です。


(3)不動産流通会社・2社以上を経由するケース

流通会社は売主に依頼された物件に対し、自社内で買主を見つけられなかった場合などは、「不動産流通機構(物件情報ネットワーク)」や住宅情報誌を通じて、その物件を公開します。流通会社は多数の販売窓口を使うことにより、販売機会を拡大することができます。逆に、買主の条件に合う物件を自社内で見つけられなか った流通会社は、「物件情報ネットワーク」で検索し、物件を紹介します。


この場合の手数料の流れは以下のようになります。


一つの取引に流通会社が2社以上存在する場合、売主より直接依頼を受けた会社を「元付け業者」と呼び、買主を直接見つけた会社を「客付け業者」と呼びます。
またAのように売主、買主がそれぞれの流通会社に手数料を支払うことを、手数料の「分かれ」といいます。


物件情報の流通過程では、こんなこともあります。



上記のように、あいだに数社の流通会社が存在する場合を「あんこ」といい、「元付け業者」「客付け業者」以外の流通会社を「あんこ業者」と呼びます。また、「あんこ」の場合、条件の交渉や問い合わせの返事に時間がかかったりすることがあります。

「あんこ」での物件情報の流れでも、売主・買主の支払う手数料は原則として変わりません。 売主・買主から支払われた手数料の分配は、流通会社のあいだで話し合って決めることになっています。

不動産流通のポイント
「物件情報ネットワーク」で公開されている物件情報は、原則として不動産会社であれば、入手可能です。したがって、物件の情報量と不動産会社の規模は、あまり関係ないといえるでしょう。

手数料のポイント
「売主が直接、販売するケース」を除いて、原則的には「一つの不動産売買契約に、6.3%プラス12.6万円の手数料」が発生します。(買主・売主どちらがどれだけ負担するかは別にして)