連載1 Vol.1
 不動産広告の賢い見かた

新聞の折込チラシをはじめ、住宅情報誌や不動産屋さんの店頭など、不動産の広告を見ると、マイホームを購入しようとしていない人でも「広いなー」「駅から近いなー」とか、いろいろな感想をもつと思います。
実は、それらの広告表現は、厳しい規則に基づいていることをご存知ですか?たとえば、「駅から徒歩何分」という表記も規則に基づいて明記されているのです。それらをきちんと把握しておけば、不動産広告から正しい情報を知るヒントとなったり、不動産屋さんの誠意がわかったりします。
ここでは、不動産広告の賢い見方を、4つのチェックポイントをあげてご紹介します。


◆1.キャッチコピー

たとえば、「環境良好」など個人によって異なる概念のもの、「二度と出ない」「日本一」など明らかに消費者の気をひくためだけの表現、「新築同様」など抽象的な表現は、禁止されています。
ちなみに「新築」と表示できるのは建築後1年未満で、且つ1度も使用されたことのない物件です。
ですから、たとえ1年未満であっても一旦入居している場合や未使用であっても建築後2年以上経過している場合は「新築」と表示できません。


◆2.距離表示

不動産広告の距離表示は、“道路距離80mを徒歩1分”と計算してよいこととなっています。その際、端数距離がある場合は切り上げて表示しますので、たとえば駅から90mの場合は「○○駅徒歩2分」と表示されます。
しかし、この表示には信号待ちや坂道などが考慮されていません。さらに充分な監視機能が働いていないため、決して正確ではない表示も見受けられます。実際に歩いて確かめることをおすすめします。


◆3.広さ、間取
・マンション広告の面積表示は、隣戸との壁の中心線を結んだ面積で表示されます。
また、登記簿に記載している面積は、壁の内のりを結んだ面積で表示されます。
よって、同じ物件でも物件広告の面積よりも登記簿の面積の方が小さく表示されています。
・面積表示は通常m2記載となっています。m2を畳になおすと1畳=1.652m2です。また「坪」という表現もあり、1坪=2畳≒3.30579m2となります。
・DK、LDKなどの明確な表示基準は特に定められていませんが、リクルート社の「住宅情報」などでは、DK表示は6畳以上、LDは8畳以上、LDKは10畳以上となっています。


◆4.取引態様

不動産広告には、専門用語がいろいろ使われています。たとえば物件取引の形態(取引態様)を表す言葉である「売主・代理・媒介」。この中の言葉のどれを使っているかによって、広告主(不動産屋さん)が所有しているかどうか、ということがわかります。
また、取引態様によって気になる媒介手数料が発生したりしなかったりしますので、しっかりチェックしておきたいものです。

●取引態様には以下の3つがあります。

・「売主」・・・ 広告主である不動産業者が、自らが土地(建物)を仕入れ、自らが販売する。新築マンション、新築一戸建住宅、宅地分譲などの多くがこのケースに該当します。
・「代理」・・・ 売主の依頼により、代理人として不動産を販売します。販売機能(人、ノウハウ)を持っていない不動産業者は、それを持っている不動産業者に依頼することができます。売主はメーカー、販売代理店はディーラーと言えるでしょう。また、売主のグループ会社が「代理」になることもよくあります。新築マンション、一戸建て等がこのような形態をとる場合が多いようです。
・「媒介」・・・ 中古マンション、中古一戸建など、一般の個人あるいは法人の不動産を売却する場合にとられる形態です。

●取引態様と不動産売買手数料の関係

・「売主」の場合

買主に手数料は発生しません。

・「代理」の場合

買主に手数料が発生することはほとんどありません。*
*売主より販売代理会社に報酬が支払われている場合
(通常は支払われています)

・「媒介」の場合

買主は購入代金の3.24%プラス6.48万円を限度として手数料を支払います。

取引態様と手数料は以上のような関係になりますが、一概にどれが損、得ということは言いきれません。売主の場合は不動産業者の利益がオンされていますし、代理の場合も売買代金に代理報酬が含まれておりますので、間接的に買主が負担することとなります。