連載4 Vol.9

 建ぺい率の緩和について


 前回は「建ぺい率」「容積率」についてお話しました。いずれも建物の規模を制限するものということが、おわかりいただけたと思います。今回は「建ぺい率の緩和」についてお話します。「建ぺい率の緩和」とは、あらかじめ都市計画で定められた「建ぺい率」に一定の要件を充たすと規制が緩和されます。
その結果、大きな建物が建てることができます。さて、どんな要件を充たすと建ぺい率が緩和されるのでしょうか?

1.角地の場合

 敷地が角地にある場合は都市計画で定めた建ぺい率に10%加えることが可能です。つまり、都市計画で定められた建ぺい率が60%の場合は10%加えて70%となります。
 ただし、角地であればどこでも緩和されるわけではありません。「特定行政庁の定める角地」と定義されていますので、建物を建てる都道府県や市区町村によって、それぞれ「角地」の定義が異なりますので、確認が必要です。
●角地の場合の建ぺい率緩和イメージ

2.耐火建築物を建てる場合

 都市計画で定められる防火地域(主に建物が密集している地域などで防火のために、燃えない建物を建築しなければいけないエリア)の中で、耐火建築物、すなわち鉄筋コンクリートや鉄骨などで造られた燃えにくい建物を建築する場合は、都市計画で定められた建ぺい率に10%を加えることが可能です。
●防火地域の場合の建ぺい率の緩和イメージ


3.角地で且つ耐火建築物を建てる場合

 建ぺい率の緩和要件について2つお話しましたが、この両方を充たしている場合、すなわち、角地であり、防火地域にある土地に耐火建築物を建築する場合は都市計画で定められた建ぺい率に10%+10%合計20%を加えることが可能です。
●角地で且つ防火地域耐火建築物を建てる場合


4.建ぺい率の制限がない場合もある

 前述した緩和要件とは別に、建ぺい率の制限がない場合もあります。つまり、敷地目一杯(敷地面積に対して100%)に建物を建てていいということです。
 都市計画で定める用途地域が、商業地域あるいは近隣商業地域の場合は原則、建ぺい率が80%ですが、この商業系の用途地域で且つ防火地域で、耐火建築物を建築する場合は100%敷地目一杯に建築可能となります。
●商業系用途地域の建ぺい率緩和イメージ

このようにあらかじめ都市計画で建ぺい率が定められていても、場合によっては緩和される場合もありますので、その土地にどのくらいの建物が建築可能か行政で確認し、ある程度イメージされるとよいでしょう。


Copyright 2002 home-knowledge.com