連載4 Vol.1

 登記簿の乙区とは


 今回から新連載と、言いたいところですが、重要事項の説明だけを1つの連載にしてしまうと膨大な量になってしまうので、切れが良いところで連載を新たにし、引き続き「重要事項の説明書」の内容を解説していきたいと思います。「重要事項の説明書」は紙にまとめると5〜6枚ですが、内容は本当に奥深いものです。みなさんも後悔しないために引き続き「損をしない住宅取得講座」にお付き合いください。

前回まで「その不動産を誰が所有しているのか」という登記簿の所有権に関する事項が記載された「甲区」についてお話しましたが、今回は、登記簿の「乙区」すなわち所有権以外の権利についてお話します。登記簿の乙区欄には何が記載されているのでしょうか?また記載された内容にはどのような意味があるのでしょうか?


1.登記簿の「乙区」とは

 対象となる不動産に所有権以外の権利がある場合には不動産登記簿の「乙区」欄に記載(登記)されます。つまり、所有権以外の権利がなければ不動産登記簿に「乙区」欄そのものはありません。

1.登記簿の「乙区」欄に記載されている内容にはどのようなものがあるの?

 「乙区」には主に、抵当権根抵当権賃借権などが記載(登記)されます。

1)抵当権とは?
   金融機関が不動産を所有している人にお金を貸して、万が一、返してもらえなくなった時に、その不動産を売って、お金を回収できる権利です。その権利を第三者にもわかるように不動産登記簿の「乙区」欄に記載(登記)するのです。
 ですから、逆にお金を返せなくなった人は、強制的に金融機関に不動産を売られてしまいます。(ちなみにこれを競売といいます)
金融機関は売却代金から未回収のお金を徴収します。このようなことを可能にする権利が抵当権です。

●お金を借りたとき

一般的に「不動産を担保にお金を借りる」といいます。抵当権は担保をとる手段のひとつです。

●お金を返せなくなったとき


 このように抵当権を設定することにより、万が一、金融機関の資金回収が困難になった場合でも、競売手続きによって回収することが可能となります。

3.登記簿謄本の「乙区」を見てわかること

 では、購入を検討している不動産の登記簿謄本の「乙区」に抵当権が設定されている場合、そこから何を知ることができるのでしょうか?

●「乙区」に抵当権が設定されている場合の記載内容

1.債権の額(当初借りたお金の金額)

2.債権者の住所・氏名(お金を貸した人・金融機関)

3.債務者の住所・氏名(お金を借りた人・通常は不動産の所有者

 つまり、対象不動産の登記簿の乙区に抵当権が記載されている場合、その不動産を担保に誰が、どこからいくらお金を借りているかがわかります。では、このように「乙区」に抵当権が設定されている不動産を購入する場合はどのようなことに注意し、どのような手続きで購入すればよろしいのでしょうか?



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