「新しい不動産登記申請」 について
 これから、不動産登記申請が変わって、権利証がなくなるという話を聞きましたが、
本当でしょうか?



 オンラインの指定された法務局に限ってですが、権利証に変わり
登記識別情報が通知されます。

1.権利証とは
   
   権利証とは、不動産の売買による所有権移転登記のように、不動産上の権利の保存・移転などの登記をした時に、登記所から交付される登記済証のことです。登記済証の末尾の余白には「登記済」の文字の
入った所定の朱色のハンコが押してあります。



   登記済証は、買主や申請人に登記が完了したことを知らせるとともに、その者が今後、その不動産を
売る時や銀行等から借入れをするために抵当権をつける時などの登記を申請する際に必要になります。
その者が、その不動産の所有者であることや売る意思が本当のものであるということを証明するために、
登記所に提出しなければならない重要なものです。



2.権利証に代わる登記識別情報の導入
   
   情報化社会の進展によるインターネットを利用したオンライン申請の流れから、不動産登記申請についてもオンライン申請が認められるようになりました。そうなると、紙で作成された権利証を添付することはできません。しかし、前述したように従前の権利証は、不動産の所有者であることやその者の意思を証明する重要な書類なので権利証を廃止するとすれば、それに代わる制度を導入する必要があります。法は、オンライン
指定された法務局に限ってですが、権利証書に代わるものとして、数字とアルファベットの組み合わせで
ある12桁の登記識別情報を登記名義人に通知するようになりました。登記識別情報を得た登記名義人は、次回登記申請する場合は、権利証に変わって登記識別番号を法務局に提供して登記申請することになります。

 登記識別情報の通知は、書面申請の場合には,通知書の
登記識別情報を記載した部分を覆う目隠しシールをはり付け,第三者が剥がした場合はその痕跡が残るような工夫をして,
登記所の窓口で本人を確認した上で交付されます。オンライン申請の場合は,送信した専用の公開鍵を用いて登記識別情報を暗号化し,これを申請人がダウンロードする方法により通知
されます。

※オンライン指定された法務局に限ります。順次、指定庁は拡大されていきます

3.事前通知制度
   
   登記識別番号は本人にしか通知されないので、権利証と比較すると偽造が不可能であるという長所が
あります。反面、情報を見られただけでも従前の権利証を盗まれたのと同じになってしまい、情報の保管
には十分な注意が必要です。法は管理の危険性から、登記識別情報については、不発行や失効制度が
設けられており、なくしてしまうことができるようにしています。その場合、登記名義人が登記申請に際して、自分が所有者であることを証明する手段として登記識別番号を使うことができないので、事前通知制度と
いう制度を設けています。事前通知制度とは、登記申請を受けた法務局が、売主宛に売主に間違いない
かの通知をします。売主は、郵便局員等から本人確認を受けた上、法務局にその通知書を届け出て、
法務局が登記の処理を進めるというものです。



4.資格者による本人確認情報の提供制度
   
   事前通知制度は郵便物で売主等に意思確認をする制度であり、その者が所有者であることや意思の
確認をすることが可能ですが、不動産取引においては代金の決済と登記申請を同時に行うのが通例と
なっており、事前通知制度では不動産取引に支障が出る可能性があります(代金決済時には、法務局から郵便物が発送されていませんので、決済をすることを躊躇する場合がある)。そこで、法は取引・登記に
関わる司法書士、弁護士等(登記申請代理人)が、本人確認情報(売主等の本人確認、所有者である
ことの確認、売渡意思の確認等)を法務局に提供した上で、登記官が相当と判断すれば、この事前通知が省略できる規定を設けました。

●資格者による本人確認